しばらくごぶさたしてしまいましたが、世の中は2011年(平成23年)を迎えました。
今年の7月からデジタル放送が映らなくなるブラウン管のテレビが全国で8万台も不法投棄されているという新聞報道がありましたが、一方で「テレビ」「新聞」という旧来メディア自体が新しいソーシャルメディアの流行に少なからず影響を受け、足元が揺らぎ始めていることを考えると、この記事自体がいささか象徴的な感じがしないでもありません。 メジローは2011年こそ「メディアの多様性元年」になるといいなと思っています。 たまたま昨年COP10(生物多様性条約第10回締結国会議)が日本で開催されましたが、なぜ生物の多様性が大切かということと同様、人間社会における多様性、そしてメディアやコミュニケーションの多様性はとても大切です。 ではメディアにおける多様性を大切にするとはなにか。 メディアの大小、利用者の人数、発信者のステータスなどにかかわらず、各メディアは同等に扱われるべきだと思います。 複数のメディアを自分の好みで選択できる環境が望ましく、当然メディアはTPOによって併用されるのが理想です。 一番やってはいけないシナリオは、ある特定のメディアの影響力を維持するため、あるいは伸ばすために、他のメディアの存在をいたずらに攻撃したり、否定したり、抹殺しようと試みることでしょう。(もちろん、相互のメディア間において、それぞれのメディアの特性をクリティカルに評論しあうことは必要だと思います) とくに日本の社会において、包括性(インクルージョン)ばかりが強調され、受け入れられやすい反面、多様性(ダイバーシティ)のほうは排除されやすく、画一性に陥りがちな風土や空気(!)が充満していると感じることが多くあります。あくまで包括性と多様性は常にセットで考えなければならないと思います(多様性をそのまま包括すること!) メジローが代表を務めている読書工房も、こうした観点を大切に、これからも地道な出版活動に取り組んでいきたいと思います。 2011年3月には、読書工房の創立7周年を記念して『多文化に出会うブックガイド』(世界とつながる子どもの本棚プロジェクト・編)を出版します。 みなさん、今年もどうぞよろしくお願いいたします!
by mejiroh
| 2011-01-06 20:17
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