大阪の国立民族学博物館(60年代生まれには、大阪万博の跡地にある博物館といったほうがピンとくるかもしれない。同世代の間で「エキスポ70」の話題が出ると、なぜか盛り上がる! この日もレトロ万博なるイベントもやっていた)で2日間連続となる国際シンポジウム「ユニバーサル・ミュージアムを考える」が開催された。このシンポジウムを企画したのは、広瀬浩二郎さん。
たまたま私が大学生の頃からの知り合いで、昨年夏、取材のため20年以上ぶりに再会。そして今年の4月、出版UD研究会で「“さわれる本”から“さわる本”をめざして」というタイトルで講演をしていただいた。 ユニバーサル・ミュージアムという言葉自体はまだ新しいものであるが、ひとことでいえば、だれでも楽しめる博物館にしていこうというコンセプトである。 サブタイトルは、「 “つくる” 努力と “ひらく” 情熱を求めて」とあり、1日めは、まず「つくる」編ということで、「ユニバーサル = 障害者が来館しやすい環境作り」と定義し、具体的に障害のある来館者への取り組みについて、米国メトロポリタン美術館のアクセスコーディネーターの報告や、同じく米国のAPH(アメリカン・プリンティングハウス・フォー・ブラインド)博物館の学芸員の報告、そして国内の事例についていくつか発表があった。 2日めは、「ひらく」編のほうで、「ユニバーサル = 五感の潜在力を開拓すること」と定義し、ハンズオンの実践や、生涯学習につながる実践、そして街づくりにつながる実践など、ユニークな発表がつづいた。 ちなみに、この内容は、読書工房から来年UDライブラリーの1冊として出版予定です。
by mejiroh
| 2006-09-24 21:28
| メジローが行く!
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