筑波大学附属盲学校便利グッズサロンが主催するセミナーもはや6回目となった。
今回のテーマは「ロービジョン者の学習や就労環境の整備に向けて」であった。 メジローが大学生だった80年代初頭は、まだまだ大学側の偏見や情報不足が顕著で、点字受験すら認めない私立大学が山のようにあった(メジローが通った大学も最初はそうであったが、何年か後に点字受験をはじめた)ので、当時あった視障学生会という団体が「門戸開放運動」と称して、ビラまきをやったり、公開質問状を大学に出していた時代である。 しかし、国公立大学が共通一次試験を導入した際、点字受験をはじめるようになり、その流れは当然のように私立大学へも波及していった。 その後、多くの視覚障害学生が大学を卒業していったが、学生サポートのノウハウの蓄積は、どうしても大学単位になってしまいがちで、大学間のネットワークなどもいまだ未整備なため、安定したサポート体制にはなっていないのが現状だと思う。 この日も話題提供者の大学生2人からは、「まず自分から動いてみること」が強調されていた。 これは卒業後、企業や官庁などへ就職してからも同様である。 時代の進歩により、技術はどんどん進化しているが、実際に生活を支えていくのは、コミュニケーションによるところが大きいこと。そして、なにより必要な情報が必要な人のところ、あるいはその周囲の人のところになかなか届けられていない現実を痛感したセミナーであった。
by mejiroh
| 2006-09-30 22:09
| メジローが行く!
|
ファン申請 |
||