企業の社会的責任(CSR)という言葉が使われるようになって久しい。
CSRに関連したキーワードの一つとして、「ダイバーシティ&インクルーシブネス」が挙げられる。日本では、「多様性と包括性」と訳されることが多い。 じつは、後者の「包括性」という概念については、「フル・インクルージョン」や「ソーシャル・インクルージョン」などという言葉で、従来から日本でも紹介されることが多かった。 しかし、単に「包括性」を強調するだけでは、何を包括しようと呼びかけているのかがよくわからない。おそらく、「ダイバーシティ&インクルーシブネス」という言葉には、多様性を包括していこうという意味があるのだと思う。 私たちは、もっとこの「多様性」ということを考えてみる必要があるのではないか。 アメリカではよく「サラダボール」に譬えるようだが、さまざまな人種や世代、障害のある人、マイノリティが共存できる社会や組織・企業こそが強いのであって、さまざまな立場の人をより包括していくことが望まれる。 その前提無しに、「包括性」のほうだけを強調してしまうと、じつは「同化」や「画一化」の方向に流れてしまう恐れがあるように思う。 多様性を多様性のまま受け入れること。 ここにユニバーサルデザインを考えるための大切な鍵があるように思っている。
by mejiroh
| 2007-04-22 02:32
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