1月の神戸、2月の鳥取、横浜にひきつづき、3月13日(日)には、岡山県立図書館で「読書サポート入門講座~障害のある人の読書を支える技術やリソース(情報資源)を知ろう!」を開講します。
くわしくは以下のURLをご参照ください。 http://www.libnet.pref.okayama.jp/event/2010/sougou/0313.htm
2月12日(土)鳥取県立図書館でBRC主催の読書サポート入門講座を開催します。
--ここから 読書サポート入門講座 in 鳥取 ―障害のある人の読書を支える技術やリソース(情報資源)を知ろう!― 視覚に障害がある人、読みに困難がある人など、さまざまな立場から本が読めない・読みにくい人の読書を、無理なく身近な手段を使ってサポートするために役立つ情報を知るための入門講座です。 日頃、障害のある読者と接する機会や可能性のある、学校司書・司書教諭・教員、特別支援教育コーディネーター、公共図書館の司書・職員をはじめ、障害のある人のご家族や友人・知人などにもおすすめします。 主催:特定非営利活動法人バリアフリー資料リソースセンター(BRC) http://www.dokusho.org/ 鳥取県立図書館 共催:財団法人車両競技公益資金記念財団 後援:社団法人全国学校図書館協議会、社団法人日本図書館協会 定員:40 名(事前申込制・先着順) 参加費:無料 ◆ 日時:2011 年2月12 日(土)13:00~17:00(受付開始12:30) ◆ 会場:鳥取県立図書館 大研修室 〒680-0017 鳥取県鳥取市尚徳町101 電話:0857-26-8155 FAX:0857-22-2996 http://www.library.pref.tottori.jp/ ◆申し込み先◆ 鳥取県立図書館 支援協力課 小林宛 ※お申し込みは、お名前(所属先)・ご連絡先を明記のうえ、電話・ファックス・Eメ ールでお願い申し上げます。 kobayashi_t@pref.tottori.jp バス:JR鳥取駅バスターミナルから県庁・日赤前バス停下車砂丘・湖山・賀露方面行 約10分 市内回り岩倉・中河原方面行 約15分 徒歩:JR鳥取駅から約25分 講座内容:※当日の内容や講師は、一部変更する場合があります。 Ⅰ 五感を生かした読書サポートの実践 児島陽子(鳥取大学附属特別支援学校) 一般に、知的障害や自閉症などのある子どもたちは「本が読めない」「本を読まない」と思われがちですが、一人ひとりの子どもにあったサポートや読書環境をくふうすることによって、豊かな読書体験をもつことができます。 実践内容をビデオなどで紹介しながら、五感を生かした読書サポートの可能性について発表します。 Ⅱ 見えにくい人への読書サポート 森田茂樹(患者ボランティア) ロービジョン(弱視)の人は、一人ひとり見え方が違います。そこでまず、その読者と一緒に、見え方を確認していく作業が必要です。ここでは「見え方」についての簡単な説明を行います。つづけて補助具としてよく使われている「ルーペ」や「拡大読書器」の選び方・使い方についてお話します。 Ⅲ わかりやすさ・読みやすさを届ける 成松一郎・武藤歌織(読書工房) 最近話題の電子書籍には、アクセシビリティの機能が搭載されるようになってきました。その人にあわせて表示をカスタマイズする方法を紹介します。また、手話による読み聞かせDVDや、映画の音声ガイド(場面解説)などが作られるようになってきましたので、デモンストレーション上映をいたします。 Ⅳ パソコンを使って耳で読む 服部敦司(枚方市立中央図書館) パソコンに画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)を組み込むことで、声のでる機械に変わります。最初に合成音声を活用した読書の実際をご紹介するとともに、音訳図書の活用や、インターネット図書館の活用を含めて、耳で聴く読書の広がりや可能性についてお話します。 Ⅴ 多様なメディアやリソースを活用する 松井 進(千葉県立中央図書館) BRCでは、これまで視覚障害のある人、読みに困難のある人への読書ニーズ調査を実施してきました。その結果から見えてくる現状と課題を考察するとともに、多様なメディアについて、実物をさわってもらいながら、ご紹介します。最後にまとめとして、一人ひとりの読者にあった読書環境をどのように整備していけばよいのかについて、参加者のみなさんと考えてみたいと思います。
横浜・黄金町にあるミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」では、毎月1回(第1日曜)音声ガイド付きの映画を上映している。
この日の出し物は「幸せはシャンソニア劇場から」というフランス映画(内容は舞台にもできそうなバックステージ物で、フランス映画らしくシニカルな味わいの映画だった)。 持参したFMラジオを88.5MHzに合わせると、場面解説とセリフの吹き替えを担当するボランティアの人たちの声が聞こえてくる。彼らは映写室にいて、スクリーンに映る映像を見ながらのライブ解説のため、ずっと映写機の音が聞こえている。 松井さん、武藤さんと一緒に映画を見たあと、小田原に移動し、ここで大阪から新幹線に乗ってきた服部さんと落ち合う。小田原城に登った後、箱根登山鉄道でスイッチバックを体験しつつ小涌谷へ。 駅を降りると、外は真っ暗で、急カーブを描く坂道を下りながら、こじんまりした温泉宿に到着。 今日は、NPO法人バリアフリー資料リソースセンター(BRC)理事の合宿なのだ。豚しゃぶがメインの夕食と、のんびり温泉につかった後、今後のBRCの方向性などについて、小田原で買い込んだかまぼこを食べながら、じっくりと語り合った。 (見事第1回BRCかまぼこ大賞に選ばれたのは、佐倉蒲鉾店の揚げかまぼこ!) ![]() BRCが活動を始めたのは2004年、法人化したのは2005年のこと。 その頃から(特別な根拠はなかったが)なぜか2009年が一つのエポックメイキングになると予言していて、実際、2009年6月に著作権法が改正されることとなり、データを活用した読書についても、視覚障害以外の読書問題についても、大きく前進することとなった。 これからの私たちの課題は、読書サポーターの養成事業だ。ユニバーサルデザインを語る際、川の流れにたとえて、「川上から川下まで」ということがよく言われる。 読書問題というと、どうしても「川上」ばかりがクローズアップされがちで、「川下」の取り組みがとても弱いと思う(とくにボランティアの世界はこの傾向が強い)。 私は地方の展示会などで視覚障害の人とお話する機会が多いが、まだまだ情報機器のリテラシーが弱く、本来できるはずの事もできないとあきらめてしまっている人が本当に多いのだ。 そうしたエンドユーザーが自立的に読書できたり、各種ツールを使い分けできるように、読書サポートに関する体系的なカリキュラム作りや研修セミナーなどをぜひ手がけていきたい。
メジローは、バリアフリー資料リソースセンター(BRC)の活動を通して「読書サポート」という考え方の普及をめざしたいと考えています。
これと似たような言葉に、「読書相談」がありますが、これはおもに図書館業務において、「読書案内」という言葉とともに、ユーザー(読者)のニーズに応じた文献を紹介する業務をさしていると思います。 その一方で、ユーザー(読者)の側に、「読みにくい」「読めない」といった問題が確実に存在することがわかっています。 わかりやすい例を挙げれば、だんだん字が読みづらくなってきたという人に対して、老眼鏡やルーペの使用をすすめるといったアドバイスが考えられます。それをさらに一歩進めれば、その人にとってどんな倍率のどんなルーペを使えばよいかということや、ルーペをこのように使うともっと楽に読めますよというサポートも可能です。 『拡大読書器であなたも読める!書ける!』の著者・森田茂樹さんによれば、病気や事故、加齢などによって、視力が0.02、視野が10度以下となった人でも、拡大読書器を正しく使えば、再び活字を読んだり、文字が書けるようになるといいます。 もちろん、視覚の問題だけではありません。手の障害で本のページがめくれない、めくりにくい。あるいは、不随意運動があって、視線を固定するのがむずかしいという人もいます。 そのような読者に、たとえばパソコンと大型のボタンを利用した読書の方法や、音で聞く読書の方法を伝えたり、技術的にサポートすることも大切なことです。 近年「ユニバーサルデザイン」実現に向けての取り組みがさまざまなジャンルで行われていますが、読書のユニバーサルデザインの実現のためには、解決しなければならないハードルがいくつもあり、めざすべき目標ではありますが、即効性がある魔法の呪文のようなものではありません。よって、不便さの解消のためには、各種支援技術を生かしたハードウエアやソフトウエアの開発が必要であるとともに、サポートする人の力も必要不可欠であると思われます。 たとえば、交通バリアフリー法などの法整備により、駅には少しずつエレベーターが設置されるようになりましたが、一方で駅員が削減されているといった状況もあり、さまざまな立場の人の不便さが解消されたわけではないので、最近「交通サポーター」を交替で常駐する駅もでてきたそうで、これはいわゆる「設備投資」や「企業努力」だけでは解決できないところを、地域の人が参加することによって、できることはサポートしてみようという考え方なのだと思います。 BRCは、読書サポートを必要とする読者と出版社・著者の橋渡しをするため、今年の秋に発足する予定のNPO法人ですが、今後連携を強めていきたいと考えているのは、なんといっても公共図書館です。 今国会で法案が提出されることになった「文字・活字文化振興法案」の基本理念の中に以下のような文章があります。 「すべての国民が、その自主性を尊重されつつ、生涯にわたり、居住する地域、身体上の条件、その他の要因に関わらず、等しく豊かな文字・活字文化の恵沢を享受できる環境が整備されることを旨として、推進されなければならない」 (肥田美代子「文字・活字文化振興法案と読み書き活動を考える」出版ニュース5月上旬号16ページより引用) ここにある「すべての国民」という中には、当然「読書サポートを必要とする読者」も含まれています。 公共図書館が読書サポート活動の拠点として位置づけられ、当たり前のこととして、各種ルーペや拡大読書器、あるいは音声読み上げ機能を搭載したパソコンなどのサポートグッズが揃い、また個別のニーズの相談にのれるだけの技術と知識をもった読書サポーター(ニーズをもつ当事者自身が含まれることが望ましい)が一人でも多く配置されることをめざしていきたいと思います。 ※6月21日(水)にお茶の水でメジローと、BRC副理事長の松井進さんが講演(第31回出版研究集会)を行います。メジローは、上記のような話をするつもりです。
バリアフリー資料リソースセンター(BRC)設立準備会では、視覚に障害のある人の読書に関するアンケート調査を実施しています。調査に協力していただける方は、brc@d-kobo.jpまでご連絡ください。(調査の〆切は12月10日です)
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