おかげさまで「ユニバーサルデザインと読書」あるいは「ユニバーサルデザインと出版」に関する講演を頼まれてお話させていただく機会が増えてきました。
そうした講演の際のベースとしているのは、出版ニュース2006年11月中旬号で執筆させていただいた「多様なニーズから考える出版のユニバーサルデザイン」という記事です。 その記事は「本は誰のものなのか」という章で締めくくりましたが、その章の最後に「UDに対する思い」について短く記していますので、以下に再掲しておきます。 マーケットをできるだけ小さいままに留めておき、ひたすら「既得権」や「専門性」だけを主張して、新しい芽をつぶしながら「自分の足元だけをとりあえず守る」、または「狭い縄張りの中の覇権争いに血道をあげる」のではなく、むしろ多くの人が参入しやすく、多くの人のアイディアが生かせる、健全で公正な競争が生まれるような大きなマーケットを創造していくこと。 つまり、供給者の都合による「サプライサイド」ビジネスから、顧客の個別のニーズから発想する「デマンドサイド」ビジネスへの転換。 ここからしか、持続可能なシステム、そしてユーザーの多様な選択肢を確保できるシステムは生まれないのだと、私は考えます。
by mejiroh
| 2007-08-11 18:24
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