1月12日、日本青年館で開催された「DAISYを中心としたディスレクシアへの教育的支援」に書籍販売をしながら参加。
今年度から「特別支援教育」がスタートした影響からか、現場の先生がたくさん参加し、いつものDAISY関係のイベントとはちょっと違った雰囲気でした。 スウェーデンから帰国したばかりという河村宏さんが特に強調していたのは、河村さんが所属していた日本障害者リハビリテーション協会では約10年前から「ディスレクシアへの支援」を掲げていて、これは外国と比べても早い時期だったのだが、当時国内ではなかなか理解されず、そのうち、欧米があっという間に取り組みを進めてしまったので、相当遅れをとってしまったということ。 また学校でDAISY図書がなかなか普及していないことが挙げられ、マルチメディアDAISY教科書普及の必要性を説きました。 マルチメディアDAISY教科書の制作を積極的に手がけている奈良デイジーの会代表の濱田滋子さんからは、制作センターの確立が今年の課題として報告され、重複制作を防いでいきたいということと、保存・保管の必要性が挙げられました。また、合成音声の活用も研究したいとのこと。 (河村さんから、いま使われているスクリーンリーダーは、共通の辞書を使う方式なので、正確な読み分けがむずかしいが、これを別々の辞書にしていくことで、かなり実用的になるという発言がありました。) 墨田区立あずま図書館の山内薫さんは、やはり10年前に拡大教科書の分野で、拡大写本ボランティア団体、当事者団体(弱視者問題研究会)、図書館団体(東公図)の三者が「全国拡大教材制作協議会」を立ち上げた例を紹介し、参考になるのではないかという指摘をしていました(ただし現在は、ボランティア団体だけの運営となっている) また、マルチメディアDAISY教科書ができれば、半数くらいの弱視者は拡大ではなく、DAISYのほうを利用するのではないか。現在、弱視者向けに制作されている拡大教科書が、じつは旧ろう学校や養護学校でも利用されていることと、マルチメディアDAISY教科書ができれば、さらに利用が広がるのではないかという発言が印象的でした。
by MEJIROH
| 2008-01-13 02:20
| メジローが行く!
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